韓国旅行やドラマを通じて、韓国には「奢る文化」があることを知った方も多いのではないでしょうか。今回は、韓国の奢る文化の起源とルールについて詳しくご紹介します。
奢る文化の起源
韓国の奢る文化は、儒教の影響を受けていると言われています。
儒教では、年上や目上の者を敬うことが重要とされており、食事の場でも年上や目上の人が支払うのが習慣となりました。
また、ご馳走することで相手への感謝の気持ちを伝えるという意味もあります。
奢る文化のルール
奢る文化には、いくつかのルールがあります。
年上の人が払う
その場所にいる年長者が払うというもの。
毎回、年長者が払うのも大変ですよね。
ですが、その年長者も若い時に、さらに上の世代の人に奢ってもらってきた
ので、そこまで払うことは気にしないそうです。
なんか素敵ですね。
デートでは男性が払う
日本でもデートで男性が払う場合もあるかと思うので、そこは同じですね。
誘った人が払う
お酒を飲みに行こう!ごはん食べに行こう!と誘った人が払います。
夫の職場でも、「今日は僕が払うから、ご飯食べに行こう!」と誘って
全員分払ったりしています。
そして、奢ってもらった人が次は奢る側になり順番に払っていっています。
誕生日の人が奢る
日本人の感覚からすると「え!?」と思うかもしれませんが、
韓国では誕生日の人が誕生日の食事会の代金を払います。
私も留学時代に私の誕生日に当時彼氏の夫と、夫の兄、夫の友人1人、計4人でご飯を食べに行ったところ
会計の時間になると「はい、じゃあお願いね。」とレシートを渡されました。
いや、私の誕生日なんだけど・・・
と思いましたが、夫は「韓国では誕生日の人が払うんだよ」と。いや、ここアメリカだし、私日本人だし、勝手に韓国文化取り入れないでくれよ
と感じたのは言うまでもなし
奢ってもらった人は食事後のコーヒー代を払う
これ、ご存じでしょうか!?
お食事を奢ってもらった後、食後のコーヒーを誘ったりして、
食事を奢ってもらった人が逆にコーヒー代を奢るのです。
この暗黙のルールを知らなかった私は、韓国で夫の仲良くしている先輩と
ご飯を奢ってもらった後にカフェに行った際、会計時に夫が席を外していて、
私と先輩だけになり、普通にまた先輩に払わせてしまうという
大失態をいたしました。
その先輩は本当に心が広いので、会計時に何も言いませんでしたが、
夫が戻って来た際に、「なんで払わなかったんだ!?」っと言われました。
先輩、すみませんでした!そして、ありがとうございました!
奢られた後の感謝の気持ちを表す
奢られた場合は
「잘 먹었습니다(チャルモゴッスプニダ)」(ご馳走様でした。)
と言ってください。
奢った人に感謝の気持ちを伝えるとお互い気分が良くなりますね。
これらのルールは絶対的なものではありませんが、一般的なマナーとして認識されています。
現代における奢る文化の変化
これまで紹介してきたように韓国では奢る文化がありますが、
近年では、韓国の経済発展とともに奢る文化にも変化が見られるようになっています。
- 男女平等意識の高まり
- 個人主義の浸透
- 若者の経済的な負担
これらの変化により、必ずしも年上や目上の人が支払う必要はなく、割り勘にすることも増えています。
奢る文化を楽しむためのポイント
奢る文化は、韓国の文化を理解し、楽しむための重要な要素の一つです。
以下に、奢る文化を楽しむためのポイントをご紹介します。
- 相手の立場や気持ちを考慮する
- 奢ってもらったら感謝の気持ちを伝える
- 無理に奢る必要はない
奢る文化は、相手との信頼関係を築くためのコミュニケーションツールとして捉えましょう。
まとめ
韓国の奢る文化は、儒教の影響を受けて生まれた文化であり、年上や目上への敬意や感謝の気持ちを伝える手段として発展してきました。近年は経済発展や社会の変化により変化が見られるものの、依然として韓国社会に根強く残っています。奢る文化を理解し、マナーを守りながら、韓国の文化を楽しんでください。